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なお、こちらのサックスはVaritoneだったと思われますが、MkVIの基本仕様はそのままに、Varitone用のパーツのみが取り外されています。当時、楽器のエレキ化が進む中でSELMER社がMkVIをベースに作り出した電気ユニットを搭載したサックスが「Varitone」です。Varitoneはネックにマイクを取り付けるため、ネックに真鍮製の台座を溶接していましたが、こちらのネックにはそういった加工跡もなく、穴も見当たりませんのでおそらく交換されていると思います。ラッカーの風合いは管体に近い色合いですので交換されているとしても年代的には近いものが使われているのではないでしょうか。また、Varitoneはマイクから出たケーブルを管体の側面に沿って取り付けられており、一部部分は金属製のロッド中にケーブルを通し、管体にはその金属ロットを溶接した上でラッカー塗装がされていました。こちらのサックスはその金属製ロッドが取り外されており、取り外した部分のラッカーは剥がれています。Low
B、B♭キーガードにはVaritoneのコントロールボックスをセットするためのネジ穴が2つ開いています。また、マイクのケーブルを通すために数箇所につけられていたVaritone用の金属パーツも取り外されています。外したVaritone用パーツやコントロールボックスは前オーナーが処分をしたのか、こちらのサックスには付属しておりませんでした。つまり、こちらのサックスはVaritone関連パーツを取り外したことにより、基本仕様の14万番台のMkVIとなっております。使用に伴うすり傷やラッカーの剥がれは多少ありますが、14万番台のMkVIとしては全体的に状態の良い美品サックスと言えるでしょう。低音域から高音域までスムーズに繋がり、決して明るすぎず柔らかさを残しながらレスポンス良く渋く鳴ります。14万番台ということもあり初期のMkVIよりもパワーもあります。デュコフを使ってサンボーンスタイルで鳴らすのにもお薦めです。吹き込んでいけばまだまだ音も抜けてきます。状態の良い14万番台をお探しの方は是非どうぞ!
■オリジナルラッカー
■一部不良タンポ交換済み
■調整済み
■付属品:オリジナルハードケース(黒)
【SELMER Mk6について】
今もなお世界中のジャズプレイヤーが愛用し続けているセルマーの名器とも言えるマーク6。MkVI は1954年頃から1973年頃までの約20年あまり生産されたサックスで、シリアルは5万番代後半から23万番代前半までとなっております。Mk6は反応・操作性の良いオクターブメカニズム、連動式テーブルキーの採用や、S.B.A(スーパーバランスアクション)から採用されたキーのオフセット配列をよりフィンガリングの操作性を向上するために角度を変更するなど、様々な改良を加えられました。現代のサックスの模範とも言えるMkVIの誕生によってセルマーはサックスマーケットでの地位を確立したと言っても過言ではありません。
Mk6にはフランスセルマー(フラセル)とアメリカンセルマー(アメセル)があり、それぞれに違いを持っています。ジャズマーケットを意識して生産されたアメセルはクラシックマーケットを意識して生産されたフラセルと比べるとラッカー塗装が薄く、その分管体の振動効率を損なわないため音の抜け、鳴りがよくなっています。また、アメセルは楽器を組み上げてタンポもつけた状態でラッカー塗装をしたため、オリジナルタンポにはラッカーがかかっているのも特徴のひとつです。ほかにもフラセルとアメセルとでは彫刻模様や調整など様々な違いがあります。
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