A.SELMER Super Balanced Action Tenor Sax Serial No:45XXX 【Vintage】
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A.SELMER(アメリカン・セルマー) スーパー・バランスド・アクション テナーサックス シリアルNo:45XXX 【ヴィンテージ】 アメセル スーパーバランスアクションのヴィンテージテナーサックスです。シリアルナンバーから1951年〜1952年頃のものと思われます。ネックに修理跡が見受けられますがプルダウン修理ではなくネック片側だけでしっかりと修理されています。ライヤースクリューは現行品を流用して取り付けられています。その他はU字管を含め多少のへこみ修理跡はありますが大きなダメージもなくSBAとしては非常に状態の良いサックスです。
ベル彫刻はS.B.A初期同様の豪華で繊細な美しい彫刻が施されており匠の技を感じる仕上がりです。オリジナルラッカーも十分に残っており非常に深みのある飴色のラッカーはヴィンテージの風格たっぷりです。ネックにはSBA初期に見られるSELMERロゴがあり、Low B/B♭のキーガードはセパレートタイプとSBAの中で特に人気の仕様となっています。
ある程度吹き込まれた個体ですがこれから吹き込んで行くことでまだまだ音も抜けて深みのある音色に育ってくれることでしょう。柔らかくふくよかで広がりのある音の中にも適度な音の厚みがあり、それでいてその音は重すぎず軽すぎず絶妙なバランスで鳴ってくれます。音に落ち着きがありながらその音には奥行感があり、たっぷりと息を使ったサブトーンは溜息がでるほどの極上なジャズサウンドです。このSBAならではの音の響きはMarkVIにも勝るとも劣らない素晴らしい個性だと思います。
SBAテナーは市場価格の高騰が続く中で状態の良い物はほとんど見かけなくなってきていますのでこれだけ状態の良い物は滅多に出会えないと思います。テナーのジャズマンにとっての憧れでもあり多くのテナーマンを魅了し続ける極上のサウンドがここにあります。これから共に楽しんでいける一生物の相棒をお探しの方にお薦めする逸品です。弊社会長もお薦めするS.B.A.サウンドを是非ご体感ください。
■オリジナルラッカー ■マッチングネック(ネックと同一のシリアルナンバーが刻印されています) ■全タンポ交換済み ■タンポ反射板:メタルブースター ■調整済み ■付属品:BAM ステージ テナーサックス用ケース 【グレイ】 <新品>
【SELMER Super Balanced Action(通称S.B.A)について】 現在でもジャズプレイヤーに絶大な人気を誇るSuper Balanced Action(スーパー・バランス・アクション)は、テナーサックスではベン・ウェブスター氏やコールマン・ホーキンス氏、アルトサックスではポール・デスモンド氏などが愛用していたことで有名なBalanced Action(バランスアクション)の次のモデルとして発売された機種です。Super Balanced Action(以下省略してS.B.A)は1947年から1953年頃までの6年程度しか生産がされていない希少なモデルです。前モデルのBalanced Actionの主管キー配列がインラインに対し、S.B.Aからは主管のキー配列にオフセットが採用されました。オフセットが採用されたことにより、自然に左右の手を構えられるようになり、スムーズなフィンガリングが可能で操作性も向上しました。S.B.Aはジョン・コルトレーン氏が愛用していたことでも有名で、その独特のやわらかで艶やかな音色は同じセルマーのMkVIやMkVIIとはまた違った魅力を持っているサックスです。S.B.Aの前期の彫刻は豪華で美しい彫刻の物が多く、低音キーのキーガードはセパレートタイプになっています。S.B.Aの後期になってくるとMkVIの前期と同じような彫刻になり、低音キーのキーガードもセパレートタイプではなく、MkVIと同じような一体型のタイプになっています。ちなみに、一般的にアメセル(アメリカンセルマー)と呼ばれるモデルはこのS.B.Aから始まったと言われています。 S.B.AにもMkVI同様にフランスセルマー(フラセル)とアメリカンセルマー(アメセル)があり、それぞれに違いを持っています。ジャズマーケットを意識して生産されたアメセルはクラシックマーケットを意識して生産されたフラセルと比べるとラッカー塗装が薄く、その分管体の振動効率を損なわないため音の抜け、鳴りがよくなっています。また、アメセルは楽器を組み上げてタンポもつけた状態でラッカー塗装をしたため、オリジナルタンポにはラッカーがかかっているのも特徴のひとつです。ほかにもフラセルとアメセルとでは彫刻模様や調整など様々な違いがあります。
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